今動けない理由

小学校の頃から、大勢と仲良くはできなかった。信頼出来る数人を囲い込んでそこから必要十分な安心と楽しみを得ることができると、物心つく頃には気づいていた。今までの人生のどのステージを思い返しても、じぶんはいつも周り大勢のテンションに馴染めなくて、一歩引いて見ているしかなかった。それは22歳になっても変わらない。

 

小学校のときは皆わかりやすすぎて残酷だったけど、同時に優しくもあった。中学校は意識している分違う残酷さがあったけど、じぶんを肯定してくれる人も多かった。というか、じぶん自身を肯定して生きてる人がたくさんいた。俺が、まるでそれが人生の課題みたいに悩んでいることを、一切気にせずに好きなように生きていた。

高校は、愚かすぎて残酷だった。今でも消化できないし、蓋をし続けてる。それでも、ここまで共通してあったのは、じぶんには時たま不思議に好かれる力があったことだった。不思議な好かれ方をしていた。その正体までは今追求しないけれど、その力は確かに俺の人生を支えていたし、同時に潰してもいた。とはいえ不思議に嫌われる力も同時に持っていたから、表裏一体の何かなのかもしれない。

 

大学では、どっちの力も無くなった。好かれることも、嫌われることも無くなった。好かれない、ただそれだけ。今まで経験したことの少なかった状況かもしれない。自由にコミュニティを選べる環境を手にしたのに、今はもう一歩も動けずにいる。なぜなんだろう。

 

気づいたら何も選べなくなってた。正のエネルギーも負のエネルギーも、それがエネルギーである以上受け取る側もまたエネルギーを得ることになる。でも大学では、どちらのエネルギーも受け取れなくて、気づいたらそれは、もうじぶんの中には残っていなかった。そしてエネルギーが切れて、動けなくなった。

 

 

今、自分を動かしてくれるものは何も無い。

それが今。